α処理

α処理とは、微小なディンプル形状を形成することで、表面形状を崩すことなく、摺動性の改善、寿命向上などの効果を得ることができる新しい表面処理方法です。その効果についてご紹介します。

α処理の特徴とは?

その1 ナノ結晶の形成で「強度(耐摩耗性・寿命)向上」

加工対象のワークにαメディアを噴きつけることで、ワークの最表層にナノ結晶が形成されます。
従来のピーニング技術で形成される微細結晶より、更に微細化した結晶状態(ナノ結晶)となります。ナノ結晶は、硬さや降伏応力値の向上【ホールペッチ(Hall-Petch)の関係】をもたらし、摩耗に強く、製品の耐久性向上という付加価値も付与することができます。

SIM(走査イオン顕微鏡)による断面観察(最表層部にナノ結晶層が創成されています)
材質:A7075

材質:NAK80

EBSD(後方散乱電子回折)のIPF像
材質:A7075

※傾斜研磨法で、測定しているので実際のスケールは1/10になっております。(=3.5μm)

材質:NAK80

※傾斜研磨法で、測定しているので実際のスケールは1/10になっております。(=3.5μm)

※試験荷重について…A7075:10gf,NAK80:10gf,SKD11:50gfで測定
※最表面を測定

その2 エッジをだらさないnmオーダーのディンプル形成で摺動性向上

α処理で形成されたディンプルはWPC処理よりも更に微細です。
形成された微細なディンプルは、摩擦抵抗を低減し、摺動性の良い表面となります。大切な刃物の刃先や、金型のシャープエッジを痛めることなく、処理することも可能です。

SKD11での比較

α処理面

WPC処理面

NAK80での未加工・α処理・WPC処理の比較

未処理面

α処理面

WPC処理面

その3 コーティング膜・めっき後への応力調整・摺動性向上

従来のブラストでは剥離してしまう「DLC」、「クロムめっき」などの硬質コーティング膜やめっき被膜を残したまま被膜自体の応力調整や被膜表面の摺動性を向上させるディンプルが形成できます。

SKD11+DLCコーティング

未処理面

α処理面

その4 高強度・高脆性材料への摺動性向上

ディンプルの形成が難しいジルコニア、超硬合金といった高強度・高脆性材料に対しても摺動性の高いディンプル形成が可能です。

ジルコニア

未処理面

α処理面

超硬合金

未処理面

α処理面

加工事例

事例(1):精密な駆動部品
  • 例1)形状・寸法変化を極小に抑えつつ、精密な駆動部品の耐久性が5倍以上向上
  • 例2)ころがり摩擦する摺動部品の摺動性を向上
事例(2):精密プレス金型(パンチ、ダイ)
  • 例1)曲げ加工用プレス金型(ダイ)の寿命が10倍以上向上
  • 例2)アルミ成形用パンチのDLCコーティング上からα処理を行い、アルミの離型性が向上
事例(3):樹脂金型
  • 例1)繊維入り樹脂用のスプルーの耐摩耗性が向上。これまでは熱処理で全体の硬度を上げていたが、必要な箇所のみ硬度を上げられることがポイント
  • 例2)透明な成形品の透明性を保ちつつ、離型性を向上
  • 例3)離型時に大きな負荷がかかっていた入れ子の寿命が10倍以上向上
  • 例4)スクリューへの汚れ付着を軽減。炭化物による黒点発生を抑制。
事例(4):ゴム金型
  • 例1)無理やり剥がして離型していた状況が誰でもサッと剥がせるまでに改善
  • 例2)離型性が向上することで、成形品の傷、ちぎれなどを抑制
  • 例3)離型剤不要でかつ、離型性向上(医療用製品)
事例(5):切削工具
  • 例1)耐久性が60%以上向上(タップ、インサートチップなど)
  • 例2)難削材加工の構成刃先を抑制し、加工面の仕上がりが向上

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