プリント基板への加工
用途・技術
プリント基板へのビア(穴あけ)加工、ザグリ(途中止め)加工
近年、電子機器の小型化が進んでいることもあり、プリント基板の高密度化も進んでおります。プリント基板には片面、両面、多層など様々な種類があり、ビア(穴あけ)、ザグリ(途中止め)加工等が施されますが、小型化に対応する為には、高い加工精度が求められ、穴径は小さくなり、面積当たりの穴数を増加させる傾向にあります。
今まではプリント基板はコンタミが発生しないことが第一条件となっており、研磨材を使用するエアーブラストでの加工はあまり利用されておりませんでした。しかし、面積当たりの穴数の増加に伴い、エアーブラストで加工するメリットが増え、後工程で洗浄やデスミア処理を行ったとしても、それを補うメリットが得られるとの評価を頂き、他工法と同じようにご利用頂くお客様が増えております。
feature エアーブラストによるプリント基板への加工の特徴
エアーブラストは、パターニングマスクした加工対象に無数の研磨材を噴射して切削加工する方法であり、加工面積が同じであれば、穴あけする個数が増加した場合も加工時間は変わりません。その為、一定面積内の穴あけ個数が多いほど、1個当たりの穴あけ加工時間は短くなり、1個ずつ穴あけしていく他工法と比較して、エアーブラストで加工するメリットが大きくなるとも言えます。
また、他工法では難しいとされている深いキャビティ加工や極端に大きさが異なる穴形状の貫通加工、広い面積でも安定した除去量の電極出し加工等もエアーブラストで実現することが可能です。テスト加工も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
case 加工事例
フィルム絶縁体への加工事例
近年、CPUの高度な小型集積化が進み、プリント基板も小型化多層化が進んでおります。高度な要求を実現する為に絶縁材料も変革してきております。従来のインク状の絶縁材料はコーティングする際に気泡の発生や印刷ムラによる歩留まりの低下が発生する恐れがありますが、最近では耐久性や熱膨張性、加工性など高い機能を持つフィルム状の絶縁体が普及しております。エアーブラストではどちらの絶縁材料にも加工が可能です。
味の素ビルドアップフィルムへの加工
Ajinomoto Build-up Film (ABF)
味の素ファインテクノ株式会社様が開発されたフィルム状の絶縁材料に対する加工
画像提供:味の素ファインテクノ株式会社様
キャビティ加工実績
- 基板寸法:100㎜×100㎜
- フィルム種類 NCM250
- 加工時間:約7分
各種材料への加工事例
ポリイミドへのビア加工
ポリイミドへのビア加工の実績
- 基板寸法:500㎜×600㎜
- 加工穴数:1,000,000穴
- ビア径:Φ70μm狙い
- 加工時間:約50分
- スルーホール対応も致します。どの形状でもテスト加工承ります。ご相談ください。
CCLへの貫通PT加工
CCLへの貫通PT加工の実績
- 基板寸法:500㎜×600㎜
- 加工時間:約15分/枚
- 1㎜PT(端子台)と、Φ40μm小径TH(スルーホール)の同時加工が可能です。
ガラスクロスへのキャビティ加工
ガラスクロスへのキャビティ加工の実績
画像①②
- 基板寸法:515㎜×415㎜
- 切削深さ:約100μm
- 加工時間:約50分
画像③
- 切削深さ:300μm
- パターニングマスクの変更でどの形状でも対応でき、切削加工することができます。
- 切削深さは、600μmまで対応が可能です。
この用途・技術ページを見た人はこちらも見ています
お問い合わせ contact
不二製作所のブラストは多種多様な用途に使われています。まずはお気軽にお問い合わせください。
-
東京本社
-
装置検討・修理相談に関するお問合せ
03-3686-5104 -
部品・研磨材購入に関するお問合せ
03-3686-5806
-
-
名古屋営業所
052-703-2291 -
大阪営業所
06-6190-2323
※各営業所でもテスト加工可能です。