CUSTOMER VOICE #03

西日本鑿泉株式会社様

大型建機の内製メンテナンスに革新的ブラストルーム導入!国産専業メーカーならではの安心感も高評価

ブラスト研磨材の風力自動回収で作業の安全性と効率化に寄与

愛媛県四国中央市を拠点とする西日本鑿泉(さくせん)様は、井戸掘削事業と災害対策関連事業を中心に展開する「水と大地のパイオニア」として地域のインフラ整備や防災に貢献している企業です。ISO 9001とISO 14001の認証を取得し、品質と環境の両面への責任を果たした施工を行っています。

社名
西日本鑿泉株式会社
本社
愛媛県四国中央市金生町山田井64-3
事業概要
  • 土木工事
使用用途
  • さび落とし
  • 塗装前処理

社名が示す通り、創業時は農業用の灌漑(かんがい)用水や、工業用水の「井戸掘削事業」を主業としていました。特に、工業用水では食品工場などで重要な役割を担い、冷凍食品製造のように大量の水を必要とする事業に対して、経済的で安定した水源確保を支えてきました。
加えて、近年増加傾向にある自然災害への対応にも力を入れ、井戸掘削で培った技術を活かして「災害対策関連事業」を展開し、地域の安全に貢献しています。斜面の崩壊を防ぐ法面工事や地滑り抑止のための杭打工事(アンカー工事)、大口径ボーリング工事、集水・排水ボーリング工事など、自社一貫施工で幅広い工法を手掛けています。特に四国地方の地理的特性から、急な斜面での施工や重機が入りづらい場所での作業が多いのが特徴です。蟻塚社長は「こうした難しい工事も厭わないのが同社の強みです」と語ります。
また、「愛リバー活動」と呼ばれる定期的な河川清掃活動にも取り組んでいます。このような地域貢献活動への積極的な姿勢からも、同社が地域に根差した企業であることがうかがえます。

今回取材にご協力いただいた
担当者様

  • 代表取締役

    蟻塚様

ブラスト導入で建設機械メンテナンスの作業効率改善と
外部委託コストを削減

土木事業の現場で活躍する建設機械は、日々過酷な環境にさらされているため、適切なメンテナンスが欠かせません。定期的なメンテナンスは、建設機械の寿命を延ばし、作業の安全性を維持するために不可欠です。さらに、蟻塚社長は「整備された機械を維持することは、私たちの企業イメージにも繋がります。」と仰っており、メンテナンスは企業の信頼性を高める要素としても重要であることが分かります。
しかし、従来のメンテナンス方法ではコストと作業効率が課題となっていました。特に、建設機械に付着したコンクリートや錆を除去する作業は主に手作業で行っており、ハンマーやサンダーを使用しても多大な時間と労力を要しました。また、外部に修理を依頼する場合は、輸送のコストや時間が大きな負担であると感じていました。
このような状況を改善し、効率的なメンテナンス体制を整えるため、同社はブラスト工法を採用し、大型ブラストルーム「ニューマ・ブラスターLF」を導入しました。蟻塚社長は「研磨材の自動回収機能が決め手でした。」と説明します。ブラスト装置の導入を検討する過程で、「メンテナンス作業は楽になるが、床に落ちたブラスト研磨材を集める作業が重労働なため、逆に負担になってしまう」と懸念されていました。しかし、不二製作所のニューマ・ブラスターLFはこのイメージを覆す全く新しい大型ブラストルームです。噴射した研磨材が風力で自動回収される最大の特徴によって、作業者の負担が大幅に軽減され、作業効率が飛躍的に向上します。また、日本国内で設計から製造まで行っているため、アフターフォローも万全です。蟻塚社長も「海外製の装置では不具合があったときに不安でしたが、国産メーカーなら万が一の故障時も安心です」と評価しています。

ボーリング機械
鑿井工事の様子

スピーディーで手軽ながら本格的な加工能力を備えた
「ニューマ・ブラスターLF」

ニューマ・ブラスターLFの導入により、まずは建設機械のメンテナンス作業の大幅な時間短縮が期待されています。以前は、メンテナンス作業にジェットサンダーやジェットタガネなど、さまざまな方法を試して効率向上を目指しましたが、1日以上の時間を要していたといいます。しかし、ブラスト工法を採用したことによってわずか15分で完了する関連部品もあり、この作業時間の短縮が飛躍的な効率化につながります。
さらに、どの作業員が作業しても均一な品質でメンテナンスを行えるようになりました。これまでのメンテナンス方法では機械にダメージを与えるリスクがあり、経験豊富なベテラン作業員に依存していましたが、ブラスト装置の導入により、若手作業員でも安定した作業を簡単に行えるようになりました。
これは、個人の技術に頼っていた従来の方法では実現できなかった大きな成果であり、社内全体の技術力向上と従業員満足度の向上にも寄与しています。

新たにブラスト加工業の展開も目指す

同社は、ブラスト装置の導入に伴って専用工場を新設し、建設機械のメンテナンス効率を向上させるだけでなく、ニューマ・ブラスターLFを活用した新たな事業展開も見据えています。
蟻塚社長は、「公共事業は時期によって仕事の波が大きい」と述べており、経営課題の一つとなっています。安定した収入源の確保に対する解決策の一つとして、同社は新たにブラスト加工事業を開始しました。蟻塚社長はブラスト自体の汎用性の高さに着目し、多業種に対してアプローチができると考えています。
公共事業を基盤としつつ、民間事業にも進出することで収益の安定化を図っています。
私たち不二製作所としても、ニューマ・ブラスターLFが同社の更なる成長と発展に貢献できるよう、全力でサポートいたします。

ニューマ・ブラスターLF
最大加工可能サイズ:長さ5m×幅3m×高さ3m
ブラスト作業中の様子

※掲載情報は取材当時(2024年9月)のものです。

この記事で活躍したニューマ・ブラスター

LF 大型ブラストルーム

付帯設備のメンテナンスコスト大幅削減!

COLUM

ピット不要!直置き可能な低床ブラストルームのメリットとは

従来のブラストルームでは、一度噴射した研磨材を回収する機能を付与した場合、ベルトコンベアやスクリューコンベア、バケットエレベーターなどの大規模な付帯設備が必要でした。そのため、1.5メートル以上の深さの広いピット製作が必須となり、工事費用は数百万円に達することも少なくありません。また、付帯設備内には研磨材がたまりやすく摩耗も激しいため、定期的な清掃や付帯設備の交換作業が必要です。ピット内での作業は非常に過酷で、メンテナンスコストも高額となります。
これらの課題を解決するために、不二製作所が開発したのが「ニューマ・ブラスターLF」です。この大型ブラストルームでは研磨材を風力で回収するため、大規模設備が不要となります。ホッパーの清掃や付帯設備の摩耗が少なくなることで、メンテナンスコストも大幅に削減されます。
それに伴い、ピットを掘らない低床設計のご提案実績も豊富です。地面に直接設置できるため、臨海地域の工場などピットが掘れない環境でも設置が可能です。また、ピットを掘る場合でも浅いピットの工事で済むため、イニシャルコストの削減に繋がります。
さらに、研磨材の自動風力回収に加えて、使用可能な研磨材の分級を同時に行うため、安定したブラスト加工を実現します。
長期間使用する装置であるからこそ、作業性や加工品質、メンテナンス性、ランニングコストなどに優位性を感じていただき、多くのお客様から選ばれています。
関連ページ: 「LF 大型ブラストルーム

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